おマヌケ男のクリスマス

投稿者:ぱなこさん(代筆)
(30代、不安な感じ・女)

メロ度:★★★★☆☆☆☆☆☆
テロ度:★★★★★☆☆☆☆☆


私には、20年来の男友達がいます。
この男、友達としては大変すばらしい人なんですが、恋人としては最低といわざるを得ない、わりとクセの悪いタイプです。そんなM君のウソのような本当のお話を代筆させていただきます。

事の起こりは10年ほど前の会社の忘年会。
M君は、ビンゴの1等賞を当てました。
賞品は「来年のクリスマスイブ、横浜Iホテルのスイートにカップルでお泊りできる券」
今は知りませんが、当時はバブル。イブのホテル予約は1年前から、なんて言われてた時代です。もちろんM君は狂喜乱舞し、当時つきあい始めた彼女と、ラブラブムードで来年の約束をしました。
周囲の人間は、
「1年後、Mが同じ女と付き合っているとは思えない」
とヒソヒソ話していましたが、当然本人は聞く耳なんてもっちゃいません。
案の定、半年もしないうちに、その彼女とは別れてしまいました。(原因はもちろん、M君の浮気)

はい、ここで展開が読めてしまった方もいらっしゃると思いますが・・・

そして、いよいよやってきた翌年のクリスマスイブの日。
M君は新しい彼女と、ヤル気満々でIホテルへ向かいました。
とりあえずチェックインして、館内のジャズバーでまったりムードを盛り上げようと思っていたそうです。
フロントで予約のことを告げると、笑顔のフロントマンがひと言。

「お連れ様はすでにお部屋でお待ちです」

予想外の展開に、頭が真っ白になるM君。
わけがわからず、困惑する彼女。
パニクったM君は、その場ではどうすることもできず、
「・・・そうですか」
とキーを受け取ってしまいました。 彼女には、
「どうせバーに行くからここでまってて!荷物はオレが置いてきてやるから!!」
と言い捨て、魔のスイートルームへ。

部屋に入ると・・・やっぱり。
元彼女がソファに横になり、ルームサービスのヴーヴ・クリコを飲みつつ、
「あー!やっぱり来たー!約束したもんねー!」
と、かなり酔っぱらっている様子。

後日M君いわく、そのままどっちの女も置いて逃走したかったそうです。
そうすればよかったのに。
酔っぱらった元彼女をいきなり追い返すわけにも行かず、アワアワとうろたえているうちに、現・彼女が、やっぱり不審に思ってか部屋に入ってきて・・。
少なくとも元彼女はすぐに事情を察したらしいのですが、

「あー、そーゆーことねー。で、どうすんの?」

と問いただすのみ。
万策尽き果てた感じのM君は、とにかく現彼女の手を引いてホテルを出たそうです。彼女には事情を正直に話しましたが、大切なイヴがぶち壊しになったことは間違いのない事実。立腹した彼女は一人、タクシーで帰っていったそうです。

「ああ、オレのバカ・・・」

と、ガックリ肩を落としたM君でしたが、よせばいいのに、とりあえず元彼女と話をせねばと思い立ち、ホテルに引き返しました。
部屋に着くと、残念ながら彼女は帰った模様。
仕方なく、M君はそのままスイートに一人で泊まり、さみしい一夜を過ごしました。

さらに、翌日のチェックアウト時。
元彼女が利用したルームサービス(シャンパンフルボトル×2本、チーズ、フルーツ)の代金10万円弱を請求されたことがM君の心と財布に追い討ちをかけました。
やり場のない怒りとやるせなさを胸に、クリスマス当日は風俗で過ごしたそうです・・・。

その後、彼女には平謝りで許してもらったM君ですが、また数ヶ月もしないうちに、別れてしまいました。(M君の浮気で)

ぱなこの感想:
あのころケータイがあったら・・
もっと面倒な展開になったのかもと思い、ある意味、あきらめのつきやすい時代だったんだなあと他人事ながら懐かしく思いました。


M君、キミにはメロドラマ界になくてはならない「よせばいいのに問題を起こすマヌケ男役」の素質を見込んだぞ。ワタクシ、トール・ミネギシのもとで修行したまえ。そして、女性同士のいざこざに挟まれ殉職する様をぜひ演じてもらいたいものだ!


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